御菓子司 斗々庵二俣屋

最中・雄鷹

もなかは、和菓子の中でも基本のお菓子。
餡と香ばしい皮の相性は抜群で、昔から日本で愛されてきました。
 
 

"当店自慢の最中を作りたい"

という想いから、50年ほど前に銘菓・雄鷹は生まれました。   2つに割れる最中種には、その昔「白鷹が立山開山に導いた」という云われから 「鷹の羽」の紋を使用しています。  
 
そのパリッと香ばしい最中皮のなかには、じっくり時間をかけて蜜漬けを行い
手間をかけて炊き上げた小倉餡と白餡の2色の自家製餡がぎっしり入っています。
 
もちろんすべて手作業で、ひとつひとつ丁寧に仕上げています。
 
斗々庵二俣屋自慢の一品。
小豆一粒一粒の旨味をお楽しみください。

雄鷹の特徴

 

自家製小倉餡

北海道の豊かな土壌で育った小豆を使用しています。
その厳選した小豆をじっくり蜜漬けにした後、丁寧に炊き上げます。
 
餡というのはとても繊細なもので、その日その日の豆の状態や気候、気温によっても甘味やうまみが変わってしまいます。
その為当店では職人が豆の状態を見極め、熟練の経験と技をもって餡炊きを行っています。
なめらかさと粒の歯ごたえ、餡としての甘さの中に豆の味がしっかりする小倉餡です。
 

自家製白餡

品質の良い大手亡を使用しています。日本では明治頃から栽培の始まったな豆で白く美しい豆です。
 
当店でも厳選した大手亡をじっくり蜜漬けにした後、丁寧に炊き上げて小倉餡の強い香りに負けない優しいうまみの白餡に仕上げています。
 

香ばしい最中皮

特別に製造していただいている最中皮を使用しています。
富山県産のもち米を使用し、ほどよい香ばしさとパリッとした食感が雄鷹には欠かせません。

雄鷹と万葉歌人・大伴家持の縁

天平十八年、万葉の歌人 大伴家持は越中の国司として赴任し、任あること五年有余。
その孤独な越中生活の間に二百余首もの歌を作り、麗しい山河、海、風物など多くの歌に詠んだと言われています。

天平一九年九月廿六日作の家持の歌にこのような表現があります。


矢形尾の鷹を手にすゑ三島野に 猟らぬ日数多く月ぞ経にける
私訳:矢形尾の鷹を手に据えて三島野に狩をすることもなく何日も過ぎてもう月が変わってしまった。
(矢形尾能 多加乎手尓須恵 美之麻野尓 可良奴日麻祢久 都奇曽倍尓家流)


天平勝宝二年三月八日には



矢形尾の真白に鷹を屋戸にすゑ 掻き撫で見つつ飼はくしよしも
私訳:矢形の尾の真白まだらの鷹を家に置き撫でては眺め飼うことの素晴らしさよ 。
(矢形尾乃 麻之路能鷹乎 屋戸尓須恵 可伎奈泥見都追 飼久之余志毛)

注釈:三島野は石瀬野に接する射水平野のうち、越の潟から南部丘陵地帯に至る平野部。
現在の射水郡大門町・大島町・小杉町にかけての一帯の地。


大伴家持は小杉の地で鷹と触れ合うことがたびたびあったようです。

その家持の歌に因み、当店が永年の経験と精選した小豆と大手亡をもとに、吟味調整した風格ある「もなか」をぜひ一度ご賞味くださいませ。

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